改行込みで140文字チャレンジ
最後は私と (モブ律)
今、僕の手には一筋の想いがある。大丈夫、もう全てが揃ったから、これでずっと一緒にいられる筈なんだ。僕が握り締めている想いは銀の形をしている、愛しくて堪らない恋の色。過去も今も未来ももう何もいらない代わりに、最後は僕と一緒にいてほしいから、僕は右手の想いを大きく振り上げて、そして。
多分上手く笑えていない。 (モブ←律)
いつからだろう、アナタに触れる度に胸が苦しくなり始めたのは。笑顔を見ると花が綻び始め、声を聞くと輝き始めるあの世界はどこへ行ってしまったんだろう。こんな思いをするくらいなら暗闇を少しも感じなかった昔に戻ってしまいたい。それでも今を生きなくちゃいけない僕は、多分上手く笑えていない。
幸せになれなくてもいい (モブ霊)
「馬鹿野郎いいかモブ、俺達は違いすぎるんだよ。まず年齢だって、お前にはまだ未来があるけど俺にはもう未来なんてそう無い。職だって、お前は真っ当な道を進んでるけど俺は自業自得のこのザマだ。一緒にいてもお前は幸せになれないんだよ」「幸せになれなくてもいい、僕はアンタと一緒に居たいんだ」
サービストーク (霊律)
僕たちは叶わない恋をしている。だからどうしようもなく寂しい夜は、お互いの視線を交わし、言葉を交わし、そして。色の無い僕たちは熱も持たないし、愛も信じない。それでも彼は赤くなった唇でこうのたまうのだ。「お前は本当に馬鹿な子供だな。じゃあ馬鹿同士もっと繋がらないと。な、好きだよ、律」
優先順位 (モブ律)
「あのさ律、もし、もしもだよ。明日世界が終わるとしたらどうする?」「何?いきなり」「いやなんとなく。ね、どうする?」「そうだなぁ、兄さんは何かしたいことある?」「えっ僕?僕は…うーん…せ、世界一美味しい牛乳を飲んでみたい…かな?」「じゃあ僕は世界一美味しい牛乳を買いに行こうかな」