改行込みで140文字チャレンジ
言うと思った (モブ律)
「うん、僕も。兄弟なんだから当たり前だよ」
自分自身の想いに押し潰されそうで、泣いてしまいたくて、死んでしまいたくて、耐え切れず遂に吐き出してしまった僕に、そう兄は返してくれた。毒の言葉。でも、そうだね、アナタならそう言うと思った。世界で一番優しくて残酷な僕の兄さん、大好きだよ。
来世でもよろしく (スズ律)
ふざけるな何が友達だ、人をあんな目に合わせておいてよくもそんなことが言えるな。「だって気になるもんはしょうがねーだろ、好意は素直に受け取れって」この際だからはっきり言っておくけれど、キミのような得体の知れない暴力的なやつと友達になるくらいなら死んだほうがマシだ。「ああそう。じゃ、
一生のお願い (モブ←律)
僕の想いは言葉にするには濁りすぎていて、兄さんにはとても伝えられない。綺麗なままでいてほしいから、どうか、僕が死ぬまででいいんだ、僕の献身には涙ひとつ分も気づかないでいて。それだけが、僕の願いなんだ。 「なぁお前、ひとりよがりもいい加減にしろよ」「煩いですよ外野は黙ってて下さい」
寂しいなんて言えない (モブ←律)
好きな人が、できたらしい。 知りたくもなかったそんな事。けれど僕は知らなくてはいけない、兄の幸せの為に、兄の未来の為に。だからこの心は閉じ込めてしまおう、自分でも見つけられない程、深く、深く。ねぇ?兄さん、寂しいなんて、とても言えないよ。この想いはそんな一言で片付けられないんだ。
惚れ直した? (スズ律)
頬が、酷く痛む。僕は目前の少年を睨んだ。恐らく僕と同じ年頃であろう彼が(一体何が気に食わなかったのか)いきなり胸ぐらを掴み拳を振りかぶった時に、僕は目を閉じる事しかできなかった。そして鉄錆の味がするこの口に触れながら彼はこう言い放った。「惚れ直した?」意味がわからない死んでくれ。